feature articles 04/2001
噂の新ジャンル「バーチャルシネマ」
バーチャルシネマとは?
さて、『バーチャルシネマ』と聞いてあなたはどう答えるでしょうか?
「セガが出したメガCDのアドベンチャー」
「Dの食卓のようなゲーム」
どちらも不正解です。
バーチャルシネマはアドベンチャーとは限らないしDの食卓のようなゲームとも限らないのです。
定義的には映画の3大要素(映像、ストーリー、サウンド)に参加性が融合した「参加できる映画」という意味で使われます。
ちなみに『バーチャルシネマ』は、HyperBole Studiosの登録商標で
セガハードのゲームでいうと「QUANTUM GATE」は唯一正式なバーチャルシネマになります。
なお、北米では『100% Full Motion Interactive Video』と表記されていましたがその後『TruVideo』となったようです。
どんなゲームがある?
タイトル名までは分からずとも社会的に1番有名なのは「ナイトトラップ」だと思います。
いわずと知れたバーチャルシネマ第1弾でアメリカではその過激さが社会問題にまで発展したゲームです。
確かにグロイですが今まで問題にならなかった表現が問題になった背景には
ゲームがついにここまでのリアルな表現をやってのけたということに他ならなく
これこそバーチャルシネマの本領発揮だったのではないでしょうか。
ゲーマーに一番有名なのは「夢見館の物語」でこのゲームはバーチャルシネマ第2弾であると同時に
インタラクティブシネマというジャンルでもあります。
このジャンルこそがさっきの2つ目の答えの「Dの食卓のようなゲーム」と表現されるゲームで
パソコンではありがちなゲームのタイプながら家庭用では初ということで
コンシュマーユーザーにとってその衝撃度は半端じゃなく未だに根強いファンがいます。
バーチャルシネマ第3弾「AXー101」はシリーズ初めてアドベンチャーではないゲームでした。
インタラクティブムービーというジャンルでもあります。
「このゲームはインタラクティブムービーと銘打っていてビジュアルのインパクトを極限まで追求したゲームになっています」
(説明書より)
要するに「スターブレード」や「ギャラクシアン3」にデモシーンをたくさん入れてドラマチックにしたようなゲーム。
ただ、インタラクティブムービーという表現を初めてしたのは
当然このゲームではなく「スペースシップ・ウォーロック」というマックのゲームだったそうです。
まぁ、誰もがすぐ考えつく安易な名前ってことでしょう。
何にせよ過去に使用されている安易な名前をつけてしまうのはちょっと恥ずかしいことですが。
初の原作ゲー「ジュラシック・パーク」
映画原作をバーチャルシネマにするというのはもっとあっていいケースの気がします。
映像をそのまま流用することも可能ですし
ゲームとしては趣向は違うが「夢見館の物語」的。ただしゲームはリアルタイムで進む。
俗に言うLDゲーム「トムキャットアレイ」
画面の指示通りに軍用戦闘機トムキャットを操作するゲーム
一言でいってしまうと「サンダーストーム」系とまとめられるLDゲームタイプ。
ナイトトラップ2的作品「ダブルスイッチ」
個人的にはなぜか、スイッチの続編だと思いこんでいた時期があった作品。
あれ、スイッチってこんなシリアスな実写ゲーだっけ?
いや、作風変更したんだろう・・・とかかなり無理な思いこみでした
まさに映画の主人公?「プライズ ファイター」
ボクシングの選手となり試合を体験するLDゲーム的なゲーム、画面はモノクロで渋い
レイジングブルのオマージュ。映像は同じ人が撮ったらしい
タイミングがとりにくくゲームの難易度は半端なく高い。
バーチャルシネマ1迫力があるゲーム「ファーレンハイト」
レスキュー隊員となり 火事の現場から人命救出にあたるゲーム
やはりバックドラフトのオマージュっぽい
画面は粗いが映像が目を引くゲーム
ハードの末期に発売されたレアゲー「サージカルストライク」
「トムキャットアレイ」と同じく一言でいってしまうと「サンダーストーム」系とまとめられるゲーム
だが、自由に動ける。
なお、海外版では日本より遥かに豊富なタイトルが出ていて
Digital Pictures の作品だけをとってみても
ゾンビものの『Corpse Killer』
バスケットものの『Slam City with Scottie Pippen』
アクションものの『Supreme Warrior 英雄』
などのタイトルがあります。
こうやってセガが孤軍奮闘で展開していたバーチャルシネマですが
実写ものは売れないというゲーム業界のジンクスを決定づける要素になってしまったのは残念なところです。
そして、サターン以後は日本メディアプログラミングという会社が精力的に実写ゲームを出します。
ただ、出来たゲームは
「学校の怪談」「ハートビートスクランブル」など、サタマガ読者レース下位を走るタイトルが多く
実写ゲームは駄目だという風潮を助長させている状況です。
結局何がいいたいか・・・・・
結局何がいいたいかというと今こそ「バーチャルシネマ」なんじゃないか?と思うわけです。
家庭用でムービーを扱えるようになり必然的に生まれたバ−チャルシネマだけど
このジャンルこそPS2、XBOXの動画再生機能が生かせるゲームだと信じてます。
(夢見系のゲームは乱発されもうたくさんという気がするけど・・・・)
実写ゲームは比較的つくりやすいこともあるしジャンジャン作って欲しいです。
映画作るときにゲーム用の映像もとっておいて
映画→ゲーム→ゲーム用の映像をプラスしたDVD版→ベスト版と同時にテレビ放送
という流れを作れれば映画とゲームで多角的に物語を捉える作品が出てくると思いますし
アニメだったらテレビで放送したものと違うオリジナルのDVDをゲームに付属させることで
ユーザーを興味を得ることが出来ると思います。
どちらにしろ。コストが問題になりますが工夫することで実現可能だと思いますし
そういうゲームを作るべきでしょう。
昔から「アニメ観ればいいじゃん、映画観ればいいじゃん」といわれ続けてきたゲームが
今ならやりようによってはアニメ+α、映画+αにもなりえる時代になったのですから
是非活かしてもらいたいものです。