feature articles 08/2001
「DOG」と「ESP」
さて、今月の特集はゲーマーの間で並び称されることの多い2つの組織
ディスクシステムの遅れすぎた守護神とも言える組織「DOG」と
志は立派だったがやってることがまるで伴っていない組織「ESP」を特集したいと思います。
DOG
まずは、「DOG」の成り立ちを振り返るところから始めたいと思います。
「Disk Original Group」略して「DOG」は1986年7月14日に発足した組織でスクウェアが中心となって
展開していたディスクシステム用ゲーム制作組織。
構成ソフトメーカー(その後を絡めての説明)
スクウェア
当時はゲームアーツのPCゲーム『テグザー』の移植でコンシュマーでは先輩格でした。
この移植についてはファミコンユーザーからは文句はなかった気もするが近年にかけて評価を大幅に落としている。
他にはドラゴンスレイヤーのMSXへの移植も担当していました。
後のことは有名すぎるほど有名なので割愛。
シンキングラビット
『倉庫番』を開発した会社。古くからのファンには「うさぎ」の愛称で親しまれている。
多機種で発売された『道化師殺人事件』や『鍵穴殺人事件』『カサブランカに愛を(時を越えた手紙)』
『The Man I Love』のディスクミステリーシリーズなどアドベンチャーの名作を多数送り出している
コンシュマーでは『魔天伝説 戦慄のオーパーツ』『南方珀堂登場』などが有名。
その他、タケル販売のX68kソフト『ハイドライド3 SV』などの移植作業もこなしている。
ハミングバードソフト(エム・エー・シーコンピューター)
主に富士通のFMシリーズ向けにHumming Bird Adventureシリーズなどで『ザ・パームス』『ザ・ナイト・オブ・ワンダーランド』
『アビス』『リキャプチャー』『天使たちの共通一次 地獄の練習問題』『アビス2
帝王の涙』などを開発していた会社
この時期に『ファイアボール』というピンボールゲームを出していてそれが3DOで発売された同名ゲームの元となる
その後はグループSNEの作品の以下の作品のゲーム化を担当している。
ゴーストハンターシリーズの『ラプラスの魔』『パラケルススの魔剣』『黒き死の仮面』
『ロードス島戦記 灰色の魔女』『ロードス島戦記II 五色の魔竜』『ロードス島戦記福神漬シリーズ』
キャリーラボ
ゲームよりも日本語ワープロソフト「JET-8801A」が有名
元社員には独立してアルファシステムを立ち上げた佐々木哲哉氏がいる。
代表作『ジェルダ』『スターライトアドベンチャー』『大脱走』
マイクロキャビン
この会社はコンシュマーでそれなりに活躍しているので説明不要だと思う。
マイナー機種であるPC-FXや3DOでも名作を生み出す力はさすが。
イースのオマージュ『Xak』や『ミステリーハウス』シリーズが有名で『ファイナルファンタジー』のMSX版も開発
『めぞん一刻〜想い出のフォトグラフ』『めぞん一刻 完結編〜さよなら、そして・・・』
『うる星やつら〜恋のサバイバル・バースデイ』 などの高橋留美子作品のアドベンチャーも出している。
システムサコム
近年でも開発会社として有名な会社
『グランドスラムテニストーナメント'92(MD)』『夢見館の物語(MCD)』『真説・夢見館(SS)』『月下夢幻譚(SS)』
『時空探偵DD(SS/PS)』『時空探偵DD2(PS)』『ユーラシアエクスプレス殺人事件(PS)』
『イバラード-ラピュタの孵る街-(PS)』『あれ!も これ?も 桃太郎(PS)』『ゲイルレーサー(SS)』『ランニング・ハイ(PS)』
などコンシュマーで有名なソフトが多数ある。
クリスタルソフト
代表作品は『夢幻の心臓』シリーズ,『リザード』
後にT&Eと吸収の形で合併し消滅
そのT&Eも近年ではスクウェアの資本を受け何とかなり立っている状況
因果なものです。
とパソコンソフトを作ってきた有名メーカー7社がその知識と経験をディスクカードにして、
ファミコンをより楽しくしようと結成されたグループでした。
ちなみに商品ラインナップは
水晶の龍
魔洞戦記ディープダンジョン(ハミングバードソフト)
飛び出せ大作戦
アップルタウン物語
ハオ君の不思議な旅(キャリーラボ)
勇士の紋章 ディープダンジョンII(ハミングバードソフト)
磁界少年メットマグ(シンキングラビット)
クレオパトラの魔宝
カリーンの剣(クリスタルソフト)
亜空戦記ライジン(マイクロキャビン)
ムーンボールマジック(システムサコム)
<未発売ソフト>
聖剣伝説 THE EMERGENCE OF EXCALIBUR(聖剣伝説5部作の第1弾 発表時のタイトル名→エクスカリバー)
とびだせレーシング(ハイウェイスターとタイトル名を変更してファミコンにて発売)
シカゴ・コネクション(?)
ヒスパーニ(?)
ダーク・サイド・オブ・ザ・ムーン(?)
エイリアン2
こんな感じです(メーカー名がカッコでくくられていない作品はスクウェアの開発)
有名な話ですが聖剣伝説は元々ディスクシステムで発売される予定で
自由度の高い横スクロールアクションでディスク5枚組でした。
さて、このタイトル数を見て分かるとおりスクウェア以外のメーカーは大抵1作で抜けてしまったようで
結局、DOGが悪いとかいう前にコピーの氾濫やあまりにも安価すぎる書き換え500円という値段
カセットに追い抜かれた容量、気が遠くなるほどの読み込み時間の長さなど
ディスクシステム自体の問題がありすぎて話にならなかったようです。
ESP
次はESP(GDNET)についてです
まず、用語の整理から
「ESP」はエンターテインメント・ソフトウェア・パブリッシングの略になります
今まで大手メーカーの下請けとしてしか活動出来なかったメーカーが
自社ブランドのゲームを発売出来るように資金援助や総合プロデュースを行う組織であるが
角川書店やバンダイ等との共同投資方式によるタイトル企画も行う
というかなり矛盾した方向性も抱えている
そして、「GDNET」とはGAME DESINERS NETWORKの略で
ESP内での相互協力を行うメーカー達の組織である。
なんか違うようで同じような、やっぱり違うような・・・・
そんな感じなので初めはESPとGDNETを総称してGDNETと呼ばれていましたが
会社名がESPなのでソフトが発売しだすと総称してESPと呼ばれるようになりました
ここで誰もが「資金援助のための資金はどこにあるのか?」という疑問をおぼえるだろう
そこで登場するのがセガと同じCSKグループの1社
CSKベンチャーキャピタルという会社である
この会社は有望なベンチャー企業に融資を行う事業を行っていて
ここが資本金の半分を出資したわけです
余談
ちなみにESPの説明はCSKのホームページにもプレスリリースとして載っているので行ってみてください
ここのHPではESPの正式名称が
株式会社キイキロキセキョキチキーキロキミキロキツキ」キスキハキツキアキィキッキ」
キネキンキハキワキヨキュキコキロキカキワ(略称 ESP)。
という名前になっています(^^;
こんな長くて意味不明な会社はイヤだなぁ・・・・
(さらに余談:グランディアの販売見込みって30万以上ぐらいだったんですね。かなり少な目です・・・・
この計算でいくと1.5倍近く売れたグランディアは大成功ってことになりますが
超大作と散々ユーザーを煽っておいてこの志のなさはなんなのでしょうか?
開発費は(FF7の半分以下の)7億と自慢(?)してたので30万売れればトントンと言うところなのでしょうか?)
さて、説明が終わったところで参加ソフトメーカー一覧に行ってみましょう
ゲームアーツ・オニオンエッグ・クインテット・トレジャー・日本アートメディア・
ネバーランドカンパニー・CSK総合研究所・ビッツラボラトリー・アルファシステム
の9社です(初期構成メーカーのみ)
もうおわかりでしょうがクインテット、トレジャーなどはともかく
オニオンエッグや日本アートメディアなんてメーカーが出したゲームは見たことがないわけです・・・・・
「自社ブランドのゲームを発売出来るように資金援助や総合プロデュースを行う組織」
のはずなのにです
これがさっき説明した矛盾した方向性に当たるわけです
オニオンエッグは角川書店より「スレイヤーズろいやる」「スレイヤーズろいやる2」
日本アートメディアは角川書店より「ルナ シルバースターストーリー」(SS)「スレイヤーズろいやる」(PS)
というように必ずしも志を共にしていたとは言い切れないようです
ちなみにESPの商品ラインナップはいいでしょ・・・・・
たくさんありすぎて書き切れません
・・・というもの無責任なので初期構成メーカーの作品のみ少し掲載します(^^;
ゲームアーツ
「グランディア」(SS、PS)「ガングリフォンII」(SS)
オニオンエッグ
「スレイヤーズろいやる」(SS)「スレイヤーズろいやる2」(SS)
クインテット
「コードR」(SS)
トレジャー
「シルエットミラージュ」(SS)「レイディアント シルバーガン」(SS)
日本アートメディア
「ルナ シルバースターストーリー」(SS)「スレイヤーズろいやる」(PS)
ネバーランドカンパニー
「仙窟活龍大戦カオスシード」(SS)「ロードス島戦記 邪神降臨」(DC)
CSK総合研究所
「機動戦士ガンダム ギレンの野望」(SS)「機動戦士ガンダム ギレンの野望
攻略指令書」(SS)
ビッツラボラトリー
「BASIC for SEGA SATURN」(SS)
アルファシステム
「ルナ・シルバースターストーリー」(PS)「暴れん坊プリンセス」(PS2/未発売)
さらにこれに
スティングの「アクエリアンエイジ〜東京ウォーズ〜」(PS)「魔術士オーフェン」(PS2)
などを加えていくと残念ながらESP=角川のメディアミックスの一部
になってしまった感があります
開発力のあるメーカーが角川のキャラもののゲームを作ることで
キャラゲーの悪いイメージを払拭することには成功したと言えますが
ユーザーはホントにこういうことを望んでいたのでしょうか?