| レビュアー: 沙羅双樹 | |
| 8 | ロード・オブ・ザ・リングで大成功を収めたピーター・ジャクソン監督がリメイクを手がけた 映画『キングコング』をゲーム化。監督本人が映画制作と同時進行でゲームの制作・監修に 携わったとかで、映画の世界の再現度は非常に高い。 ゲームは大きく2つのパートに分かれており、FPSのシステムになっているジャックパートと、 三人称視点のコングパートがある。 特筆すべきはその臨場感にある。 テクスチャーやフレームレートなどの個々の要素で見れば超一流とは言えないかも知れないが、 舞台であるスカルアイランドがしっかり構築されており、ジャックパートなど一人称視点や ステータス等の表示が無いせいもあり、正にその場にいるかのような感覚になれる。 これはグラフィックだけでなく、イベントの取り扱いによる効果が大きく、船から島に上陸する シーンや、渓谷を抜けプロントザウルスの群れに出くわしたときなど、通常なら操作不能の イベントシーンとして処理する場面でも、常に移動や視点変更といった操作が可能になっている。 (船や筏に乗っていたり、拘束されていたりして、移動や視点変更に制限があることはある。) その為に、自身が第三者になる機会が少なく、まさに映画「キングコング」の世界をジャックとして 体験することが出来るようになっている。 一方コングパートの方は第三者視点でコングを操作し、ジャックで苦戦する敵生物を一蹴することが でき、非常に爽快である。また簡単な操作で枝や崖を跳びまわることもできるなど、この快感は是非 体験してほしい。ただコングパートは全体のほんの一部しかない。(感覚的には8割位ジャックパート) 残念な点としては、まず展開が完全に一本道であるという点。ジャックにしろコングにしろ、次に 何をするか、どこに行くかは決まっていて、攻略の自由度は無い。 次に、ジャックパートではジャングルや洞窟の中を移動することが多いのだが、画面が全体に暗く、 進めるルートがわかりにくい時が時々ある。 また、ジャックパートでは恐竜が強敵で、接近されてしまうとほぼどうしようもない、ということも。 ただこれはサバイバル的な緊張感が出るので良い点でもある。 コングパートについては、映画的な演出重視の視点になっているため、画面の見栄えは良いのだが 敵との位置関係が掴みづらいといった欠点があった。 難易度は簡単な部類でボリュームもそれ程多いわけではないが、この臨場感は一度体験してみてほしい。 |